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限定実験

実験による実験。

調査25日目





・合成獣経過記録


「成功です、身体に異常はありませんか?」

「異常?………うん、異常は、ない」

「………言葉もわかるようですね」


ガロに続き二度目の合成獣も無事に成功したようだ。
ゴーレムの核にメジウムのマナで一から身体をつくるという方法だったが、
肉体の構造は核の中に大まかな設計図があったためさほど困難ではなかった。
私が手を加えたのは無機物の肉体を人間の器官に変換する点だけで、
この髪や瞳の色は元のゴーレムからそのまま引き継いだものだろう。


「身体も意識も問題ないなら、あとは記憶か…。
 何か覚えていることはありますか?」

「記憶………ネイは、知ってる。
 一緒にいた、でしょ?………ミナミと、リコと」

「やはり、アイロやカエデさんの中にいたのですね」

「そう、私とカエデは一緒。
 だから、私も家族………いいでしょ?」

「そうですね………ええ、歓迎しますよ。
 ところで私とわかれた後のことは覚えていますか?」

「閉じ込められて………あとは、わからない。
 起きたら、変なかたちになってた」

「覚えていませんか…まぁ仕方ありませんね」


今まで自我を持たずにいた割には記憶もはっきりしている。
遺跡の変動に関しては相変わらず情報が得られないが、
私たちのことを覚えているだけで十分だろう。

何より、彼女と違って遺跡を守る遺志はないようで、
むしろ私に友好的だったことは非常に良い傾向である。
マナも十分に持っているため助手として活躍が期待できる。
ただまぁ………多少考えが読めない面もあるにはあるが。


「とにかく、こうして合成したのは他でもありません。
 この島を調査するためにまた力を貸してくれませんか?」

「そう、手伝うのね………いいよ。
 ネイは家族、だから、ついていく」

「ありがとう、よろしくお願いしますよ。
 ではまずは………名前を決めなければなりませんね」

「名前………つけてくれる?」

「そうですね、こういうのはあまり得意でないのですが…、
 では元がサンドゴーレムですから、サン、でどうでしょう?」

「サン………いいよ、ネイがつけたなら。
 じゃあ、サンはネイを手伝う、よ」

「決まりましたね、では行きましょうか」

「うん、ついていく」


………どうも、友好的という以上に好かれているらしい。
これなら全面的に協力してくれるだろう。

しかしここまで身を委ねられるのは初めての経験だ。
頼られるというのは正直なところあまり悪い気はしないが、
そのぶん責任も伴っているので喜んでばかりもいられない。
今までひとに頼ることが多かっただけに勉強だと思うことにしよう。



「ところで、もう少し離れた方が歩き易くはないですか?」

「………サンはネイについていく、でしょ?」

「そうですか………まぁご自由にどうぞ」


どうやら、いきなり難しい勉強になりそうだ。
ドクターもこんな気持ちだったのだろうか………?




  1. 2010/04/14(水) 20:00:00|
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