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限定実験

実験による実験。

調査6日目





探索が軌道に乗り始めて先日も新たなサンプルの採取に成功した。
まだ目新しい結果は出ていないがそれでも良い傾向である。
今後も生物の捕獲とサンプルの採取は調査の主軸となるため、
以下にその方法を記録しておくこととしよう。

捕獲対象は前述の通りマナからつくりだされた生物である。
その多くは構造的に一般の動物と変わらないとは言え、
様々な形でマナの力を用いてくるため捕獲は容易でない。
主人も当初は一般の動物と同じように麻酔薬を使っていたが、
それだけでは捕獲できない対象にはマナの力も利用していた。
私もそれに倣って麻酔薬とマナの力を併用しているものの、
主人の捕獲方法とまったく同じというわけではない。


まず麻酔薬については主人の専門領域であり、
私もその指導により生成法と使用法を身に付けた。
麻酔の知識と経験で主人に勝るものは少なく、
そこから学ぶことはまだ多く残っている。
実際に私が使っている薬もすべて主人が残したものだ。

しかし同じ薬品でも投与の手段には差異がある。
島の外の人間である主人には注射器などを用いる必要があったが、
この島で生まれた私には独自の方法で投与することが可能なのだ。
先日の報告にも記した通りマナ生物はエネルギーの形態も取るので、
その応用でエネルギー化したマナを自由に再物質化することができる。
これは高度な技術を伴うためマナ生物すべてが扱えるわけではないが、
私は以前の探索で多くのマナ特性を移植されたことで可能となった。

この技術のため私には既存の投与器具を用意する必要がない。
私自身のマナを針に変形させて麻酔を投与できるほか、
霧状にしたマナに薬品を混ぜて噴霧器の役割も果たすことができる。
ただし肉体そのものを頻繁に変化させると負担が大きいため、
私の周囲の影を媒体として余剰のマナを物質化している。
媒体は自由に選べるのだが、影を選んだのは個人的嗜好である。


また補助的な捕獲手段として魔法を用いることもある。
島のマナを用いることであらゆる探索者が魔法を行使できるが、
その作用は各個人の体質や技術によってそれぞれ異なる。
よって私と主人の魔法の使い方も自然と違うものになるのだ。

主人が用いていた魔法は幻術と呼ばれる分類のものだった。
対象の感覚器官に作用して麻酔の効果を増幅させることができる。
魔法そのものによって対象を捕獲することはなく、
あくまで麻酔薬の補助として用いていたのが主人の特徴だろう。

一方、私が行使する魔法は呪術という分類に属する。
対象から身体の自由を奪うという点では主人のそれと同じだが、
大きく違うのは物理的な力によって直接拘束するということだ。
私の場合は上述の針と同じ要領で影から鎖や網を物質化し、
それによって対象を縛り上げて捕獲することができる。
薬物に耐性のある生物も捕獲できるので非常に有用である。


以上が捕獲の際の基本的な方法であるが、
これら以外の方法を用いなければならない場合もある。
遺跡のマナ生物の中には特殊な能力を持つものも多く、
その捕獲のためにこちらも相応の力をつけなければならない。

現在までにはまだ問題となるような生物は出現していないが、
だからこそ今のうちに技術を磨くべきだろう。
幸い、この島では実験対象に困ることはないのだから…。




  1. 2009/12/05(土) 20:00:00|
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