fc2ブログ

限定実験

実験による実験。

幕間1 -桜木百合子の場合-

やっぱり途中参加だと中途半端になりそうなので闇カレは見送ります。
しばらくは偽島の幕間やレンタルでまったりしつつ、
再開や精霊などの新規登録を狙う方向で。
まぁちょくちょく結果だけは覗いてますので、
他のゲームでもリクエスト頂ければ絵だけでもチャレンジしたいところ。

という訳で今回はエピローグ後のお話です。
自分の話しばかりで需要があるのか大変疑問ではありますが、
何か感想でも頂けると確認にもなって助かります。
もちろん逆にレンタルのリクエストでも大歓迎ですので。


mak1.jpg


「確かに本物のようね…」


突拍子もない話しではあったけれど、
彼が嘘を吐いているとも思えない。
それはもちろんそんな嘘に意味がないという以上に、
彼の性格を考えれば疑う余地はない。

もともと臨床より研究者向きのひとだったし、
だからこそあの島の調査も私の代わりを任せたのだから。
彼の学生のときの論文も読んだが、
今回の報告書もそれと同じ熱心さを感じることができた。
それまでの表向きの報告書よりよっぽど真に迫っている。
彼がふざけた気持ちでそれだけの調査をする訳がない。


「え…信じてくれるんですか?」

「この子の耳はどう見ても本物でしょう?
 それに、あなたが嘘を吐いても何の得にもならないし」

「………ごもっともです」


まぁ、理屈をつけなくてもわかっていたことではあるのだけれど。
何故だかわからないけど彼は私を全面的に信頼しているらしい。
表向きの報告書のように便宜上の嘘を吐くことはあっても、
それはあくまで私や病院のためのことに限られる。
確かに、今回のことは公にするのは憚られる。

そんな彼が問題が起こるのを承知で、
真実を打ち明けてきたのはよっぽどのことだろう。
そう言えば彼に頼られるなんて今まであったかしら…。
たぶん、あのとき以来ではないだろうか。
いつも強気なだけに、たまに頼られるのも悪くないわね。


「で、これからどうするつもりなの?」

「とにかく徹底的に検査したいところですが…、
 表立って動くと騒ぎになりそうなのでそれは避けたいですね」

「そうね…病院でできることなら内密に済むけど」

「まずはそこからですね。それでもわからなければ大学の方に何とか頼んでみます」


彼が言うには時間的余裕は割とあるらしい。
私にはまったくわからないのだが、
島から戻ってきてもマナというエネルギーはほとんど変わらないようだ。
あの子も宝玉のおかげか特に身体の問題はないように見える。
あの耳さえなければ本当にただの女の子としか思えない。

この時点でわかっていることがひとつある。
マナはあの島だけの特異現象ではないということだ。
いまはあくまで微量しか島外に存在していないけれど、
何かの拍子で全世界に溢れ出ないとも限らない。
そうしたら私たちの生活は確実に変わってしまう。
いえ、生物の法則自体が歪んでしまうかも知れない。

…まぁ、そういうことはいざ起こってから考えればいいわ。
とにかく今は大事にならずに動いているのだから。


「そう言えば、その子はどうするの?
 病院に置いとくわけにもいかないし、家に連れて帰る?」

「うちじゃ僕らが仕事でほとんど留守ですからね…。
 大学の後輩で助手を頼んでたのがいるんですが、そいつに任せようかと」

「あら、随分信用してるのね。………女の子?」

「いや、まぁ、ある意味ではその手の専門家でして…」

「わかってるわよ。それに女の子同士のほうが安全でしょうし」


これでしばらくは検査で時間が流れそうね。
なにかわかるまでは私にはどうしようもないから、
今まで通り病院の仕事に集中すればいいだけ。

もし何かわかった時は…、
やっぱりその時はまたその時で決めればいいわ。
まずは目の前の患畜をどうにかしなきゃ、ね。


「さ、検査の準備は私がやっておくから、
 南君はさっさと診察室へ行って仕事をするのよ?」




  1. 2009/07/13(月) 21:24:40|
  2. 幕間
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<楽屋裏妄言 | ホーム | 実験No.77>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://genteijikken.blog104.fc2.com/tb.php/253-0555666e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)